複数ショコラティエのセレクトボックスはお試しに最適!
M.O.Fに輝く3人のトップショコラティエ、イヴ・チュリエス、ローラン・デュシェーヌ、ジャック・ベランジェのショコラが楽しめる贅沢なセレクトボックスを、レビュー用にと高島屋からいただきました(2014.1)。
こういう複数ショコラティエのショコラが楽しめるセレクトボックスは、ショコラ入門者のみならず、限られた予算内でできるだけ多くの、極上ショコラを食べたい方にもお勧め。わたしも必ず毎年、普段は手に入らないショコラが楽しめるバレンタインシーズンにはセレクトボックスをいくつも買っています。
ただ、お得なボックスなので、売り切れやすいのが難点。たとえば伊勢丹で行われる「サロン・デュ・ショコラ」のセレクションボックスはいつも長蛇の行列。昨年なんて、わたしは一般公開前日の招待日の開店前の時間に行ったにも関わらず、6階の会場から行列の最後を求めて階段を下りて、1階と2階の間まで下り、それから延々順番を待って買いましたからね。
高島屋で売られている レ・グランショコラティエ「M.O.F ショコラティエのセレクトボックス」も本当はかなりお得なおすすめ品で、すぐに売り切れるはずの商品なのに、どうも見せ方がもったいない、説明不足のおかげで、まだ手に入れられます。
レ・グランショコラティエは、イヴ・チュリエスをはじめとするM.O.Fを持つ数人のショコラティエのコラボブランドとして数年前にスタート、いくつかの店舗があり、食べログなどでも高い評価を得ていた人気店だったのですが、出店していたデパートが閉店になるなどの不運もあり、いまでは千葉そごうに1店舗あるだけのようです。
甘いショコラ派におすすめ
ショコラファンには「ビターなショコラでカカオの風味を楽しむのがショコラの醍醐味」派と、「甘い時間を楽しむのがショコラの幸せ」派がいます。
このレ・グランショコラティエ「M.O.F ショコラティエのセレクトボックス」は、後者の甘いショコラ派のためのショコラ。
イヴ・チュリエスの代表的なマカロン型ショコラ「マカロン・ブラン・マンダリン」
イヴ・チュリエスの人気のショコラシリーズのひとつにマカロン型のショコラ「マカロンショコラ」があります。このセレクトボックスにはそのひとつ「マカロン・ブラン・マンダリン」が入っています。マンダリン・オレンジ風味のガナッシュをホワイトチョコレートでコーティング。口の中でとろりと溶けて、柑橘の爽やかな風味が口に広がりました。
イヴ・チュリエスのショコラのお取り寄せは
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ふわっとヴァニラが香る甘いイヴ・チュリエス「ヴァニーユ・ブルボン」
「ヴァニーユ・ブルボン」は、ヴァニラがきいたキャラメルガナッシュをミルクチョコレートで包んであります。ヴァニラがさりげなく、ふんわりと鼻腔をくすぐる、甘めなショコラです。
塩とビターが大人なジャック・ベランジェ「キャラメリス」
ジャック・ベランジェの「キャラメリス」は上の写真ではミルクチョコレートっぽい色に写っていますが、下の写真を見てもらえばわかるとおり、コーティングはビターなショコラ。
そして中には塩とマダガスカル産バニラを練りこんだミルクチョコレート…というより、ほとんどキャラメル。切ると、中からとろりととろけて出てきました。
見た目は一瞬甘そうですが、ビターなショコラとさりげない塩味がきいて、大人の味です。
フルーツブランデーが香り立つジャック・ベランジェ「キャラメル・ポワール」
ジャック・ベランジェのもうひとつのショコラもキャラメル。洋梨で作られたフルーツブランデー「オー・ドゥ・ヴィ・ポワール・ウィリアム」を練りこんだキャラメルが中に入っているのですが、口に入れたとたん、うわっとブランデーの香りが立ちました。
ローラン・デュシーヌ「カラショック」
ローラン・デュシーヌの「カラショック」もまたキャラメルなんですが、こちらはキャラメルがとても奥ゆかしい。香ばしさを感じさせるキャラメルはガナッシュに閉じ込められて、あくまでガナッシュのおいしさの引き出し役、主張しすぎずに、贅沢なガナッシュにしてくれていました。
ローラン・デュシーヌの「ヴァニーユ」
ローラン・デュシーヌの「ヴァニーユ」は、こだわりのマダガスカル産バニラを使ったミルクチョコレートのガナッシュが、甘い極上ショコラの基本を感じさせる味わいです。
説明不足だけど、中身は極上
高島屋のサイトで、このセレクトボックスシリーズのどこがわかりにくいかと言えば…
まず特集のタイトル「MOF・ベルギー大使の逸品」。
「MOFであるベルギー大使???」
実はこれ、「M.O.F.受章パティシエのショコラ」と「ベルギーチョコレート大使のショコラ」2つの特集がまとめられたページなんですよね。
さらに「M.O.F.受章パティシエのショコラ」を見ると、最初にイヴ・チュリエスと彼のショコラ、そしてパスカルカフェと彼のショコラが紹介されていて、スクロールしていくと、その下に囲みで M.O.F ショコラティエのセレクトボックスが紹介されています。
イヴ・チュリエス、ローラン・デュシェーヌ、ジャック・ベランジェの3人の顔写真が右に並んでいて、左に「パティシエのご紹介」と書かれているけど、実はこれ3人の顔写真と名前のリストに対するタイトルみたい。
その下に書かれた「セレクトボックスの商品一覧へ」をクリックすると、いきなり商品一覧。
各商品の詳細ページを開くと、セレクトボックス5品中、3品は説明に「M.O.F(フランス国家最優秀職人章)に輝く3人のコラボレーションショコラ」とあるだけで、3人の名前もありませんでした。
さらにセレクトボックスにはどのショコラがどのショコラティエによるショコラなのかを説明したリーフレットも入っていない…のは高島屋の責任ではなく、レ・グランショコラティエの責任ですね。
初出:2014.1.30 更新:2018.2.5